日本のサクラが死んでゆく―ソメイヨシノの寿命に挑む男たち
以前、気象予報士の森田さんがラジオで話していたことがある「ソメイヨシノ」60年寿命説。まもなく各地の公園や城趾などで一斉に咲くサクラのほとんどがソメイヨシノ。「オオシマザクラ」と「エドヒガン」の交雑によって生まれた品種。花見の名所として親しまれている各地で、次々と衰弱〜枯死に至るところが増えているという。いずれも戦後に植えられたものであり、そのためこのような説が唱えられているのだろう。
保存・維持活動の先駆地である弘前公園の苦闘の歴史や各地の取り組みを知る上で興味深い。
ただ現実を見ると、開花の時期はキレイキレイとありがたがり車で乗り付けて根を痛めつける。樹下でどんちゃん騒ぎでゴミや飲み残しはまき散らし、葉桜になれば毛虫の苦情はでるのに殺虫剤は使えない。根本までアスファルトを打ち込み、肥料もまともに施せない。サクラだけでなく街路樹の管理は似たようなもの。いずれは財政危機に瀕している市町村域では続々と消滅していくだろう(諦)。